メッセージ/Message

4つの節会(セッション)<ダンス白州2009>
まだまだ変わります!

 今年の<ダンス白州2009>は四季それぞれ4回にわたって行ないます。1988年開始以来21回目にして初の決断です。今までは真夏の数日間から1ヶ月の長期にいたるまで、年ごとに形式はことなりました。でも今年は、6月の田植えの瑞々しさと泥の感触、10月の収穫と色濃い植物の成熟した壮観、2月の峻厳で真っ白な山々とパリッとした空気とソラ・・・夏のお客様たちにもぜひ見て体験してほしかったことを、やります。<四つの節会【せちえ】>と古くさいサブタイトルになりましたが、節会=セッションと読み替えていただいても結構です。
 25年前から1年を通じて白州で農業生活をしている「身体気象農場」に現地本部をおき、プログラムにも農事や農事に関連する作業やワークショップを組み込み、地域の方々にも観客として楽しんでいただき、そのご協力を支えに実施してきました。ところがなぜ「一年中の白州」「一年中の身体気象」をみなさんにも紹介しなかったのか? 企画・運営上の難しさはたしかにありますが、「身体気象」という30年以上も前から私たちが依拠してきた生き方/在り方の思想について、私たち自身の内部にまだ距離があったのかもしれません。
 壮大な自然、綿密な論理の生き物たち、毎日、生命や土や水に触れる農業。こういう原点を忘れないために、都会で生活する人も含めて現役農村でアートや芸能の祭りを行う。もっとも身近な環境である身体と、無限の変容、調整、相互作用を続ける宇宙という環境、地球、大地、空と地面の間にある生活とを、開放系ながらつねに変化する、影響し合う関係性として捉える。それが「身体気象」という言葉を使い始めたきっかけです、そう、天気のように必然として影響を授受し、相互作用を繰り広げる。
 これまでは、農業や身体気象的な生活のトッピングとして、アートや芸能の場を期間限定的に開いていたーー<ダンス白州>の期間だけに白州を訪れて下さる方々には、そう受け止められているかも知れません。しかし、こういう農業生活、芸能生活と分ちがたく、その時間、空間、感情、儀式のすみずみにすみついている創意工夫、表現、祭りを、できるだけその全体感を伝えられるようにして<ダンス白州2009>を実施します。祭りの前夜も、祭りの後も、祝祭も後悔も、ヒダの間から顔を出す感情豊かな現場として。年間を通してみれば、ここにも、どこにでも、誕生もあれば消滅もあります。期待も後悔もあります。そして、人間時間から見ればそのもろもろをいつも見ている大きな山々、空、水がいます。
 できるだけゆったりとした参加計画で、心身を運んできて下さい。用意されたプログラムだけでなく、白州の営み、自然や生き物の姿にも眼を向けて下さい。農業の一端を経験していただけるプログラムもあるので、ご希望の方はじかに経験して下さい。白州のご飯は何故おいしいのか・・・そのわけも分かるかもしれません。こうして、何度目かの実験、より複雑な運営の労もいとわないぞ!と決意したところへ、現下の経済的な困難が押し寄せてきました。ご参加のみなさまも現実に感じておられるでしょう。<ダンス白州>はこの20年余、地域や企業のご支援、ご協力はもちろん、官民の助成団体の資金面での支援を受けていますが、その規模も縮小されています。しかし、自然・人間両方の豊かな資源はまだまだ充分に楽しませてくれます。
 6月12日祭りの前夜から参集し、談話や飲食を通じて徐々に盛り上がる祭りの気配。「土」をテーマにした6月の節会では、13日の「苗とり」と14日の「お田植え」作業をフィーチャーします。農楽、田楽へ連なる韓国の芸能に囃(はや)されて、週末3日間の節会が繰り広げられます。宿泊は栗林のキャンプ場やグラスハウスが季節に先駆けて準備されています(予約をお忘れなく)。続いて、8月、10月、2月と、合計4回の節会を通じて、農産物だけでなく、さまざまなレベルの生き物、自然の変化と成長と時を共有できる今年の<ダンス白州>に、ぜひご参集下さい。(文責=企画・運営スタッフ幹事 木幡和枝)

*この場を借りて、呼びかけさせて下さい。この20年間にご参加下さった方々、一度でも、またはこれから参加の方々、「支援会員」などの仕組みもありますし、また形を問わず、個人のご厚志をお寄せいただける方は、是非お申し出下さい。有形・無形のご寄付大歓迎です。

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